IT業界でシステムエンジニアはプログラミングをしない？開発がない仕事と会社を紹介

専門的な知識や技術が求められるIT業界。

IT業界で働くシステムエンジニアは、全員がプログラミングをすると思っていませんか？

先にお伝えすると、IT業界ではプログラミングをしないシステムエンジニアもいます。

正確には、システムエンジニアは役割によってプログラミングをしない人もいるということです。

そんな今回は、「IT業界でシステムエンジニアはプログラミングをしないのか？」という疑問にお答えしていきます。

プログラミングをしない仕事や会社も紹介するため、ぜひご覧ください。

IT業界でシステムエンジニアはプログラミングをしない？

まず結論ですが、IT業界ではシステムエンジニアでもプログラミングをしない人もいます。

システムエンジニアの役割は多く、プログラミングだけが仕事ではないからです。

また補足として、IT業界で働く人が全員プログラミングをするわけでもありません。

本章では、IT業界でシステムエンジニアでもプログラミングをしない人がいる背景について解説します。

プログラミング工程は全体の約25％

システムはプログラミングだけではできません。

どんなシステムを作るか設計し、実際に作り、本当に動くかテストまでする必要があるからです。

そのため、システムが完成するまでには、次の5つの工程があります。

情報処理推進機構（IPA）が、システムの新規開発の割合を工程ごとに調査した結果によると、

プログラミングの製造・製作・開発工程は約25％しかありませんでした。

工程	平均
基本設計	20.0％
詳細設計	16.7%
開発	25.4%
結合テスト	19.5%
総合テスト	18.3%

このように、システムエンジニアがかかわる仕事は、プログラミング以外にもたくさんあります。

システムエンジニアの役割は多い

システムエンジニアは、プログラミングをしないわけではありません。

しかし、システムエンジニアの役割は多いため、以下①～④の上流工程と呼ばれる役割がメインになります。

工程	仕事内容
①システム企画	クライアントの要求をヒアリングしシステムの内容を計画
②要件定義	計画した内容を元にシステム全体の概要を明確化
③基本設計	業務の流れを洗い出し、システム全体の基本的な構成を設計
④詳細設計	基本設計を元に、プログラミングを行うために細かな詳細を設計
⑤開発	設計書を元にプログラムを作成
⑥テスト	完成したシステムの動作確認を実施
⑦運用・保守	納品後、開発したシステムの運用・保守を実施

小さい規模のシステムであれば、システムエンジニアがプログラミングやテストまでやります。

ただ規模が大きいシステムになるほど、役割分担が明確にされるため、プログラミングをやる機会は少なくなってしまいます。

ノーコード開発が普及してきている

近年、プログラミングをしないノーコード開発が普及しています。

プログラミングを利用せずに、画面操作で簡単にアプリやWebサービスが作れます。

実際、ノーコードで作られたアプリやWebサービスはこちらです。

IT企業に限らず、一般の非IT企業でも気軽にシステムを作れる時代がきています。

プログラミングは難しそうだけど、IT業界の仕事に興味があるなら以下のIT転職・就活エージェントに相談してみましょう。

IT業界でプログラミングをしない仕事

本章では、IT業界でプログラミングをしない仕事を5つ紹介します。

ただし、プログラミングをしないからといって、知識が必要じゃないわけではありません。

役割が違うだけで、プログラミングの知識はあった方が良いということは覚えておきましょう。

上流工程のシステムエンジニア

上流工程を担当するシステムエンジニアは、プログラミングの機会がほとんどありません。

プログラミングよりも、以下の業務をメインで担当するからです。

ただし、プログラミングをしないからといって、知識は必要です。

プログラミングの知識がないと、人に指示を出すことができず、開発にどれぐらい時間がかかるかも判断できません。

プログラミングが苦手だとしても、知識を持っていることが上流工程のシステムエンジニアには大切ですよ。

運用・保守のインフラエンジニア

運用・保守を担当するインフラエンジニアは、プログラミングをしません。

完成しているシステムを止まらないようにサポートするのが、運用・保守の仕事だからです。

運用・保守は決められた手順で対応するため、IT未経験からでも挑戦しやすい仕事といわれています。

運用・保守でITインフラのスキルを身につけ、プログラミングをする「構築」へキャリアアップするのが一般的ですよ。

テストエンジニア

テストエンジニアもプログラミングはしません。

プログラミングをしたシステムが、正しく動くかチェックするのが仕事だからです。

IT未経験の場合、テストエンジニアを経験してから、プログラマーにキャリアアップするのはよくあります。

ちなみに、プログラミングが苦手だとしても、テスト専門のエンジニアとして活躍している人も多いですよ。

IT営業

プログラミングが苦手だけど、コミュニケーション力に自信があるならIT営業はおすすめです。

お客様にシステムやIT機器を販売するのが仕事のため、自分でプログラミングをすることはありません。

ただし、商談先の担当がエンジニアの場合もあるため、取り扱うサービスや商品に関係するIT知識は必要です。

開発をしない社内SE

情シス（情報システム部）とも言われる社内SE。

会社によって役割が違うため、システム開発（プログラミング）をしない社内SEもいます。

システム開発を外注する会社だと、以下のような社内のITサポートだけを担当するからです。

もし、社内SEを目指すなら、どんな仕事を担当するのか必ず確認しましょう。

やりたい仕事ができなかったり、苦手な業務を担当しなきゃならないのはつらいですからね。

IT転職・就活エージェントであれば、詳しい仕事内容を担当のアドバイザーが教えてくれます。

入社後のミスマッチを防ぎたいなら、IT転職・就活エージェント経由で会社を探すのがいいですよ。

IT業界でプログラミングをしない会社

IT業界では、プログラミングをしない会社もあります。

そんな本章では、IT業界でプログラミングをする機会が少ない会社の特徴を3つ紹介します。

大手SIer（元請・プライム企業）

就職先で人気な大手SIer（元請け・プライム企業）は、基本的に上流工程の仕事を担当します。

IT業界は多重下請け構造となっているため、立場によって担当する仕事が違うからです。

上の立場の会社ほど上流工程を担当し、プログラミングは下請けへ委託します。

同じSIerでも会社の規模や立ち位置によって、仕事の内容は違います。

SIerを目指す場合は、どんな仕事を担当できるか必ず確認するようにしましょう。

ITコンサルティング会社

ITコンサルティング会社の役割は、ITを活用して企業の課題解決を手助けをすることです。

現場でプログラミングをするわけではなく、次のような経営や企業戦略にかかわります。

ただし、プログラミングする機会がないITコンサルティング会社でも、知識は必要不可欠です。

システムエンジニアやプログラマーと話す機会もあるため、最低限の知識は身につけるようにしましょう。

非IT企業の情報システム部門

非IT企業の情報システム部門では、プログラミングの機会がまだまだ少ないです。

日本の非IT企業では、システムを外注して作る会社が多いのが理由です。

しかし、日本の非IT企業では、年々エンジニアの求人数は増えています。

自社でシステム開発をしたり、IT環境に投資をする会社が増えているからです。

今後も色々な業界の非IT企業で、IT知識をもつ人材を採用する会社は増加していくでしょう。

IT企業への転職・就職に関しては、専門のエージェントを使うのが一番です。

あなたの希望にあった働き方ができる会社を見つけるためにも、IT転職・就活エージェントは活用してみてくださいね。

【まとめ】IT業界はプログラミングをしない仕事もある

今回は、IT業界でシステムエンジニアはプログラミングをしないのか？について解説しました。

結論としては、システムエンジニアは役割によってプログラミングをしない人もいます。

また、IT業界で働くエンジニアだからといって、必ずプログラミングをするわけではありません。

IT業界にはいろいろなエンジニア職があるため、あなたに合った仕事や会社を選びましょう。

もし、ひとりで会社を選ぶのが心配なら、IT転職・就活エージェントに相談するのがおすすめです。

専任のアドバイザーが、あなたの希望にあったIT企業を紹介してくれますよ。